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2012年1月 4日 (水)

働かざるもの、飢えるべからず。

小飼弾さんの「働かざるもの、飢えるべからず。 だれのものでもない社会で、だれもが自由に生きる――社会システム2.0 (サンガ新書) 」を読みました。

著者ご本人より献本御礼! ←使ってみたかった

単行本版をAmazonから購入した直後に Twitterで新書版献本希望者を募っていたので、迷わず応募し、幸運にも当選。単行本版のスマナサ-ラ師との対談も、新書版後あとがきも全て堪能させていただきました。

いつも興味深くブログを拝読していたので、その思想が凝縮されたような本書もまた、とてもとても味わい深く読むことができました。

以下、簡単に学びと感想をアウトプットしておきます。

本書の主張を一言にまとめると、「はじめに」にあるように

  • 社会は人のためにあるのであり、人が社会のためにあるのではない

となります。

世の中では「働かざるもの食うべからず」という言葉に象徴されるように、社会主義的な倫理が支配的です。

しかし、これこそが世界を覆っている閉塞感の源泉ではないのか?と考え、社会を豊かにすることで、人が豊かに生きられるようにしていこう!と提案しています。

そのために著者が挙げている具体的な策が以下の3つ

  1. 社会相続(相続税100%)
  2. ベ-シックインカム(or ベ-シックキャピタル)
  3. エネルギ-フリ-

です。

1の社会相続は、税金を取るなら死者から取るのが最も痛みの少ない方法でしょう?というものです。

いわゆる「お金持ち」は、世の中の「もっと安くて良いものを!」という要求に応えた人々です。つまり彼らは社会の総意に基づき「お金持ち」になったのです。

彼らがそのお金を生前に使い切ってくれるのなら問題はないのですが、実際には没落への恐怖心から財布の紐は固くなり、結果、社会全体の経済は血行不良を起こしてしまいます。

だから、亡くなったら財産は全て税金としていただきます。それが嫌なら、生前に消費するか、贈与して若い人に使って下さいね、という理屈です。

そしてその環流されたお金が2のベ-シックインカムの原資となります。

これは人間(日本人)であれば無条件に一定額を給付する、という制度です。具体的には5万円程度が想定されています。

もちろん、5万円だけで日本で生活するのは厳しいですが、複数人で集まって住めば何とかやっていけます。お金のかかる贅沢をしたければ、その分だけ働けば良いのです。

ベ-シックインカムに対しては、よく「働かなくなる」という批判がありますが、それの何が問題だというのでしょうか?

供給過剰でモノが溢れた今の社会で、全員が一生懸命働く必要があるでしょうか?むしろ害の方が大きくはないでしょうか?

定年もなくし、働きたい人が働き、そうでない人はお金が必要な時だけ働き、好きなことに没頭した方が、社会全体の効率性も流動性も幸福度も高まるのではないでしょうか?

企業や創作活動等に失敗しても、ベ-シックインカムがあるから、飢えることはない。そんな社会が実現すれば、確かに日本でも、もっともっと色々なイノベ-ションが起こりそうだし、暮らしやすくなりそうです。

この辺りの話題は確か「未来改造のススメ 脱「お金」時代の幸福論 」にもありましたが、本書の方がずっと詳しく言及しているため、ようやくそうした社会をイメ-ジできたように感じます。

3のエネルギ-フリ-について。本書のキ-ワ-ドの一つに「所有から利用へ」があります。人間は本質的には何も生み出すことはできないのだから、「管理」の不幸から解放されるためにも不必要に所有することはやめて、利用するようにしようというものです。

しかし、そのために解決しなければならないのがエネルギ-問題です。本書では基本的には太陽エネルギ-を、そして補完的に天然ガスを利用することで解決できる、としています。

本書では言及していませんが、将来的に「マグネシウム文明論 」が有望なことも考え合わせると、このアイディアの十分に現実的でしょう。

細かい部分までは書けませんが、著者の提案が実現すれば、非嫡出子の差別、移民、世代間格差、日本では年をとるほどに不幸になっていく問題に至るまで、解決してしまいます。

・・・そんな非常に魅力的な提案ですが、今の政治の有り様を見ていると、とても達成できる気がしません。

著者は団塊ジュニア世代が政治の中心になった時が導入のチャンスと考えているそうです。確かに、もはや搾取する若年層の数すら十分でなくなる時代になっているのでしょうが、政府への不信感が大きいためか、どうしても楽観できません(ここはあくまでそう感じるだけで根拠はないのですが)・・・。

本書の内容には全面的に賛成なので、微力ながら、選挙では著者の提案の実現に寄与しそうな候補に投票しよう、ブログでは賛同する記事を書いていこう、と考えています。

最後に、いつも面白いブログ記事をありがとうございます!

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